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家族の負担を軽減させよう!遺品整理・生前整理の上手な進め方|ともいき社

大切な方が亡くなり葬儀や死後の手続きを終えて気持ちが落ち着いた頃、始めなければならないのが「遺品整理」です。遺品整理は、文字通り故人さまの持ち物を片付けることです。思い出が詰まった遺品を整理するのは、残されたご家族にとって大変な作業といえるでしょう。ご家族の負担を軽減するために、元気なうちにしておきたいのが「生前整理」です。そこで、遺品整理と生前整理という混同しやすい言葉の違いや上手な進め方、業者に依頼するときに気を付けることを解説します。

遺品整理と生前整理の基本的な違い

遺品整理と生前整理はどちらも持ち物を片付けることを指す言葉です。しかし、この2つの言葉には違いがあります。

片付ける主体と時期が違う

遺品整理と生前整理の大きな違いが、片付ける主体と時期にあります。

遺品整理では、故人さまの持ち物を残されたご家族が片付けます。持ち主はすでに亡くなっており、持ち主と片付ける人が異なります。一方、生前整理では、ご自身の持ち物をご自身が片付けます。持ち主が元気なうちに自分で判断して片付けられるのが、生前整理の特徴です。

おすすめなのは生前整理

近年、終活の一環として生前整理を進めている人が増えています。生前整理を進めている人のなかには、自分の親の遺品整理で苦労したという人も多いようです。

遺品整理では、亡くなった方の持ち物を片付けなければなりません。しかし、すでに持ち主は不在なので、「どれが大切なのか」や「誰に譲ったらいいのか」などがわからず、片付ける人を悩ませてしまいます。また、大切な方の持ち物を処分することは精神的にもつらい作業です。さまざまな感情が押し寄せるなかで、捨てたり保管したりといった判断をする遺品整理はご家族にとって大変な仕事といえます。

一方、生前整理では、自分の持ち物を自分の判断で処分するので、ご家族の負担になることはほとんどありません。また、自分の持ち物を大切にしてくれそうな人に譲ることができるのも生前整理のメリットといえます。

遺品整理の進め方!開始時期や準備、上手に進めるコツとは?

ご家族にとって大変な作業になる遺品整理。しかし、上手に進めるコツもあります。遺品整理を始める時期やうまく進めるポイントをご紹介します。

遺品整理を始める時期

大切な方を亡くした悲しみが癒えず、なかなか遺品整理を始める気持ちになれないという方もいるかもしれません。遺品整理に期限はありませんが、以下の場合には早めに進めるようにしましょう。

  • 故人さまが賃貸住宅や介護施設で暮らしていたとき
  • 故人さまの自宅を売却やリフォームするとき
  • 遺品のなかに傷みやすいものがある場合
  • 相続税の申告にかかわる重要書類を探したいとき

故人さまが生前自宅で暮らしていた場合で、遺品をそのまま置いておく余裕があるなら、急いで遺品整理をする必要はないでしょう。四十九日や一周忌のあと、ご家族が集まったタイミングで遺品整理を始める方が多いようです。

一方、故人さまが賃貸住宅や介護施設などで暮らしていた場合は、退去するまで賃料の支払が続くので、なるべく早めに遺品整理を行う必要があります。自宅の売却やリフォームの計画があるときも、期限内に遺品整理をしなければならないでしょう。

また、遺品のなかに傷みやすいものがあったり汚れが目立ったりする場合は、早めに片付けて清掃しなければなりません。相続にかかわる重要書類が見当たらないときも、捜索のため遺品整理を早めに済ませる必要が出てきます。

遺品整理を始めるときの準備

遺品整理を始める前に、しっかりと計画を練って準備することが大切です。準備するポイントをご紹介します。

遺品整理のスケジュールを立てる

遺品整理は1日だけで終わるものではありません。また、なるべく人手があったほうが、短時間で進めることができます。このため、お盆や一周忌など家族が集まるタイミングで遺品整理を形希求するとよいでしょう。

そのほか、ゴミの収集日などを確認しながら、遺品整理のスケジュールを立てます。

遺品整理に必要なものを手配する

遺品整理に必要なものは、次の通りです。

  • マスク
  • 軍手
  • 汚れてもいいスリッパ
  • ゴミ袋
  • ビニール紐
  • 油性ペン
  • はさみ・カッターなど

そのほかにも、荷物を運ぶ台車やゴミ捨て場まで不用品を運ぶ自動車などがあると便利でしょう。

遺品整理時に捜索したいものを確認する

遺品整理時に捜索したいものがあれば、事前に確認しておきましょう。また、遺品整理の作業をする人と共有しておくことをおすすめします。

遺品整理時に捜索したいものとしてよく名前が挙がるのは、次のものです。

  • 遺言書
  • 通帳・キャッシュカード・現金
  • 健康保険証・年金手帳・運転免許証など
  • 印鑑
  • 土地の権利書
  • 有価証券

重要な書類が封筒に入っていたり本に挟まっていたりする場合もあるので、捨てないように注意しましょう。

遺品整理の上手な進め方

遺品整理をうまく進める手順をご紹介します。

1.遺言書やエンディングノートを確認する

まずは、遺言書やエンディングノートを故人さまが残していないかどうかを確認します。遺言書は法的な拘束力があるため、遺品整理に関して何か記載があった場合にはその通りにする必要があります。

エンディングノートは法的な拘束力はありませんが、故人さまの希望がある場合には

可能な限り対応すると良いでしょう。

2.遺品を仕分ける

遺品を受け渡し先や処分方法によって仕分けていきます。「保管するもの」「処分するもの」「人に譲るもの」「売却するもの」などと分けていきます。遺品整理では、保管する場所に余裕がある場合を除いて、どんどん処分していくことが必要です。賞味期限・消費期限が切れているものや故障しているものなど、明らかなゴミはどんどん処分していきましょう。

写真のアルバムや故人さまが愛用していた洋服・アクセサリーなどは、遺品のなかでも処分しにくいものの代表です。判断に迷う場合には、「保留するもの」を入れる箱を作っていき、一時保管をすると良いでしょう。

3.仕分けをした遺品を受け渡したり処分したりする

仕分けをした遺品を実際に受け渡したり処分したりしていきます。エンディングノートに遺品の譲渡先が記されている場合には、生前故人さまが約束している可能性もあります。譲渡先に確認して、受け渡しをしましょう。

そのほか、ご家族が譲り受けたいものがあれば、分配していきます。カメラや釣り具など趣味のものや、比較的新しい家電製品などはリサイクルショップなどで売れる可能性もあるので、持ち込むと良いでしょう。

受け渡し先や売却先がない遺品は不用品として処分します。自治体が定めたゴミの分別に従って、収集日に出していきましょう。一度に大量のゴミを出すときは、ゴミ収集センターに直接搬入したほうが良い場合もあります。自治体のゴミ収集センターに確認し、自家用車で不用品を運びましょう。

4.部屋を掃除する

遺品整理が終わったら、部屋を掃除します。想像以上に埃が出てくることがあるので、マスクを着用して掃除を進めましょう。

遺品整理とは違う?生前整理の開始時期や進め方

生前整理は、「ものを片付ける」という点では遺品整理と同じ作業を行います。しかし、生前整理を始める時期や進め方は、遺品整理とは異なります。

生前整理を始める時期

遺品整理は故人さまが亡くなったことをきっかけに始めることになりますが、生前整理は始めるタイミングが決まっていません。しかし、思い立ったときに早めに始めるのがおすすめです。一般的には次のようなタイミングで、生前整理を始める方が多いようです。

  • 子どもが独立したとき
  • 定年退職を迎えたとき
  • 70歳になったとき

子どもが独立すると、子どもの荷物が減り、自宅に余裕のあるスペースができます。夫婦2人だけの生活になるタイミングで、身の回りのものを片付け始める方は多いようです。また、定年退職をしたり70歳になったりといった、人生の節目で生前整理を始める方もいます。定年退職すると時間に余裕ができるため、生前整理を進めやすくなります。70歳で生前整理しておくと、今後の介護や突然の入院などに備えられるので安心です。

生前整理の進め方

生前整理では、万が一のときに残されたご家族が困らないようにしておくことが大切です。生前整理で行うべきことをご紹介します。

身の回りのものを整理する

生前整理の基本は、身の回りのものを整理することです。長く暮らしているうちに、身の回りのものが増えすぎていると感じている方も多いのではないでしょうか。自分の持ち物なのに、何がどこにあるのかを把握できていないという場合もあるでしょう。不要なものを処分して、自分で把握できる分量だけ残すようにすると、生活しやすくなります。

ものだけでなく、使っていない銀行口座やクレジットカード、サブスクリプションサービスなどを解約することも身の回りの整理に含まれます。無駄を省くことで、節約にもつながるでしょう。

財産目録を作成する

財産目録は、万が一のときに備えて作成しておくことをおすすめします。財産目録とは、自分の資産内容を記した一覧表です。自分が持っている銀行口座・有価証券・不動産・生命保険を記入します。借金や住宅ローンなどの負債も財産目録に書き入れます。

価値は変わることもあるので詳しく書く必要はありませんが、数量や保管している場所などを記しておくと万が一の時に役立つでしょう。

遺品整理・生前整理を業者に依頼するときのポイント

ここまで遺品整理や生前整理を自分で進めることを想定して説明してきました。しかし、ものの量や状態によっては、遺品整理や生前整理を自力で行うのが大変な場合もあります。短期間で遺品整理をしなければならないときや大きな家具や家電を処分したいとき、ゴミ屋敷状態になっているときなどは業者に依頼することを検討しましょう。

遺品整理業者の選び方や依頼するときのポイントをご紹介します。

必ず複数の業者に相見積もりを依頼する

遺品整理や不用品回収を業者に依頼するのが初めての場合、費用の相場がわからず不安に感じる方も多いはずです。このため、必ず複数の業者に相見積もりを依頼することをおすすめします。相見積もりをすることで、料金やサービス、対応の良し悪しを比較できます。

相見積もりを嫌がり、すぐに契約をしようとする業者は悪質なケースが多いため、注意が必要です。

見積もり時に料金明細を出してくれ業者を選ぶ

相見積もりをしたときは、料金の明細を確認しましょう。料金明細を見積もり時点で出していない場合、当日になって追加料金の案内をするなど、料金のトラブルが起きがちです。料金明細を確認して、納得できるようであれば契約に進むと良いでしょう。

遺品整理・生前整理をするときの注意点

遺品整理や生前整理をするときに注意したいことがあります。特に気を付けたいポイント3つをご紹介します。

貴重品や重要書類を捨てないように気を付ける

遺品や身の回りのものを片付けるときに、貴重品や重要書類を捨てないように気を付けましょう。特に気を付けたいのは、役所や金融機関から届いた書類や保険証書などです。ほかの紙類と混ざって処分しないように、しっかり確認しましょう。

相続放棄の可能性があるときは遺品整理をしない

遺品整理を始める前に、相続放棄の可能性があるかどうかを判断する必要があります。遺品を処分したり譲渡したりすると、相続放棄ができなくなる可能性があるからです。故人さまの財産の状況を確認し、相続放棄をしないと決めてから遺品整理を開始しましょう。

一人ですべてを片付けようと無理をしない

遺品整理は精神的にも体力的にも負担の大きな作業です。生前整理は精神的な負担が少ないものの、重いものや大きなものを運ぶこともあり体力を使います。このため、一人ですべて片付けようとすると、思わぬケガにつながることがあります。ご家族や友人に手伝ってもらったり業者に依頼したりして、くれぐれも無理のないように進めてください。

まとめ

遺品整理と生前整理の違いや進め方について解説しました。遺品整理と生前整理はどちらもものを片付けることですが、作業する主体と持ち主が異なります。遺品整理は持ち主が他界しているため、どのように片付けたらいいのかを残されたご家族が判断しなければなりません。一方の生前整理では、持ち主自身が片付けるので、ものの処遇を自分で決めることができます。

身の回りのものが多いと、万が一のときに残されたご家族が困ります。遺品整理の負担を軽減するためにも、思い立ったときに生前整理を始めましょう。


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